グリッドと座標系
MTP (Mapping the Prompt) は、プロンプトの振る舞いを明示的な指示ではなく、Space と Intensity の二つのレイヤーからなる動的モデルとして扱うフレームワークです。Space はグリッド上の位置から軸とゾーンを決め、Intensity は強度・極性と段階的な制約抽出を決めます(座標入力では Volcano マッピングを使用)。
一つの /mtp コマンドに複数トークンが含まれる場合(プリセット展開を含む)、制約ブロックは書いた順に追加されます。各トークンは同じ Space / Intensity の規則で解決され、順序は第三のパラメータ空間や専用の変換レイヤーにはなりません。
| レイヤー | 制御するもの | 主な考え方 |
|---|---|---|
| Space | グリッド上の位置。どの軸・どのゾーンか | 19×19 グリッド、3×3 マクロゾーン、色相環 |
| Intensity | 強度・極性。どれくらい強いか、どちらの極か | 0–100 スライダー、Side A / Side B、Volcano |
このドキュメントでは、MTP の数理的・幾何学的な構造と、プロンプトへメタデータを注入する際の内部パラメータモデルを定義します。
空間構造: 19×19 グリッドシステム
Section titled “空間構造: 19×19 グリッドシステム”MTP の基本インターフェースは、囲碁の「碁盤」に近い線の交点からなる整数座標系を使います。グリッドの大きさは 19×19 です。
対称的な三分割モデル
Section titled “対称的な三分割モデル”19×19 グリッドの空間は、3×3 のマクロゾーン構造に分割されます。要素数を三つの不均等なグループに分けるのではなく、盤面全体を連続した空間として扱い、グリッド線と境界を完全に対称な形で配置します。
19 本のグリッド線による構造
グリッド線は合計 19 本です。外枠およびゾーン間を区切る境界線が 4 本あり、その内側に等幅のマクロゾーンが 3 つ並び、それぞれにグリッド線が 5 本ずつ含まれます。
A – F G – L M – S 1–6 Yellow | Red | Magenta 7–12 Green | Transparent | White13–19 Cyan | Blue | Purple- 1 本目の線: 境界線(外枠)
- 2–6 本目: ゾーン 1(グリッド線 5 本)
- 7 本目: 境界線(内側の境界)
- 8–12 本目: ゾーン 2(グリッド線 5 本)
- 13 本目: 境界線(内側の境界)
- 14–18 本目: ゾーン 3(グリッド線 5 本)
- 19 本目の線: 境界線(外枠)
境界線とゾーン割り当て
Section titled “境界線とゾーン割り当て”境界線は分割ではなく、グラデーションのように、概念上はマクロゾーン間の遷移領域です。コンパイラは境界上の座標も含め、各座標を 9 つのマクロゾーンのいずれか 1 つに割り当てます(ゾーン境界の定義はコンパイラの実装に従います)。強度の計算には、内部座標と同じチェビシェフ距離の式を使います。
色相環と Z-order
Section titled “色相環と Z-order”9 つのマクロゾーンは色相環に対応し、生成の遷移順序(Z-order)も持っています。概念がどの順に展開し、処理がどの相を通って進むかを示唆します。
- Yellow (Open: 分岐・開放・余白)
- Red (Power: 力・断定・高揚)
- Magenta (Return: 回帰・反転・循環)
- Green (Grow: 成長・増殖・積層)
- Transparent (Helix: 螺旋・展開・中立構造)
- White (Focus: 焦点・収束・精密)
- Cyan (Enter: 入口・着地・構造)
- Blue (Flow: 流れ・接続・リズム)
- Purple (Close: 結び・完了・締めくくり)
強度構造: 三状態モデルと双極性
Section titled “強度構造: 三状態モデルと双極性”各ノードは単純なオン / オフではなく、0〜100 の連続的な強度スライダーを持ちます。極性の正負によって、Side A の振る舞いを有効にするか、Side B の反転挙動を有効にするかが決まります。
コンパイラはマクロゾーンの色名もスライダーの別名として受け付けます(例: yellow:50 ≡ open:50, yellow:-50 ≡ still:50)。対応する Side A / Side B ノードと同じ線形の強度マッピングが使われます。
ノード対称性(D4 対称性)とペアリング
Section titled “ノード対称性(D4 対称性)とペアリング”負の値は Side B、正の値は Side A を有効にします。中央の 0 を基準に、各ノードは次の双対ペアを構成します。
| Side B (-1) | Center (0) | Side A (+1) | 空間上の位置 |
|---|---|---|---|
| Still | Yellow | Open | 左上 |
| Void | Red | Power | 上 |
| Surge | Magenta | Return | 右上 |
| Wither | Green | Grow | 左 |
| Collapse | Transparent | Helix | 中央 |
| Haze | White | Focus | 右 |
| Drift | Cyan | Enter | 左下 |
| Abyss | Blue | Flow | 下 |
| Fade | Purple | Close | 右下 |
座標から強度への変換モデル
Section titled “座標から強度への変換モデル”A:1 や J:10 のような 19×19 グリッド座標(ハイフン形式 A-1 も可)は、MTP コンパイラによってグリッド中心 J:10 からのチェビシェフ距離をもとに極性(Side A / Side B)と強度(0〜100)へ変換されます。
極性と強度の計算アルゴリズム(Volcano モデル、チェビシェフ距離)
Section titled “極性と強度の計算アルゴリズム(Volcano モデル、チェビシェフ距離)”この変換は Volcano モデルに従います。中心が中立、中間リングで Side A が最大となり、外枠で Side B に反転します。チェビシェフ距離を使うため、中心から同じ距離にあるマクロゾーン中心はすべて同じ符号付き値になります。
Volcano モデルの断面図(例: 10 行目、A〜S)
Signed value Side A +100 | /\ /\ | / \ / \ | / \ / \ 0 |-------/------\-----0-----/------\------- | / Neutral Center \ | / \ -100 |----/ \---- Side B
Distance: 9 6 0 6 9Coord: A:10 D:10 J:10 P:10 S:10注: これは 1 次元の断面図(10 行目)です。実際には J:10 を中心とした 2 次元のチェビシェフ距離リングになります。ドーナツ型のようなイメージです。
- 中心(距離 0):
J:10→ 符号付き値0(中立、制約なし) - ピークリング(距離 6): 例:
D:10,D:4,P:16→ Side A 最大(+100) - 外枠(距離 9): 例:
A:10,A:1,S:19→ Side B 最大(-100)
コンパイラの計算式:
Center (J:10) = neutral (signed 0; no constraint)Peak (distance 6) = Side A maximum (signed +100)Outer (distance 9) = Side B maximum (signed -100)
distance = max(|x - 10|, |y - 10|) (Chebyshev, integer 0–9)Inner (distance ≤ 6): signed = (distance / 6) * 100Outer (distance > 6): signed = 100 - 200 * (distance - 6) / 3
polarity = +1 if signed >= 0 else -1intensity = abs(signed), clamped to 1-100; 0 -> no constraint emittedこのマッピングにより、中心からの距離とマクロゾーンの方向(軸)から極性と強度が一意に決まり、プロンプトメタデータへ注入されます。
グリッドモデルは
scripts/mtp_grid_generator.pyで可視化しています。生成手順と SVG の詳細はカラーグリッドの可視化で扱います。